考えたこと

小林勝彦の思考を残しておくブログ

「クリエイティブワークのやりがい」美専展

年間最大イベント、美専展の内覧会で総評としてのスピーチをしました。今回はそれを元に、少し膨らませて述べます。



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どんな活動にも労苦が伴います。まして、クリエイティブワークは発掘が約束されていない場所から、宝物を掘り出すような活動ですからなおさらです。費用がかかる、時間がかかる、手間がかかる、頭を悩ませる、心も痛む、などの不利益だらけです。コンビニエンスが価値観の主役である現代の公式なら、このような不利益な活動などは、無意味で必要無いという答えを出すでしょう。クリエイティブワークの労苦に際し、普段の生活で安易に刻み込まれた価値観に支配されているなら、それを上回るやりがいは見いだせないでしょう。
 
美専展の主役は「総合制作」という授業の成果ですが、それは単に作品という結果ではないということが重要です。成果とは作者の考えが現実になることです。一般公開でいただける感想に「よく考えたね」「よく出来てるね」がありますが、これこそが成果が上ったことを証明する言葉でしょう。そして、このような他者からの見方と自分の取り組みとを照らし合わせることで、制作者自身が正しい評価をすることが出来るのです。どうかそのように自己評価をしてみて下さい。
 
さて、労苦を上回るやりがいについてですが、もうお分かりかと思います。クリエイティブワークのやりがいとは、自分が見つけ出した考えが形づくられ実現するという、“成果を上げること”、に他ならないのです。また、上がった成果を見せるということは、つくられたものの芯にある“自分の考え”を見せるということになるのですから、そのために造形の質を高めるワークは、素晴らしいやりがいを持つものに違いありません。
 
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果たして、美専展には成果が表れているでしょうか、そしてそれを来場者に伝えることができるでしょうか。学生の皆さんは今展のサブタイトルに「クリエイティブを魅せろ!」をかかげました。作品の表層をハッタリを効かせて見せるのではなく、その質を認めて頂き、芯にある考えを共有して頂くための、実のあるプロモーションが“魅せる”ということなのでしょう。
 
ちなみに私は今年も、かなりのレベルで魅せられました。
 
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