考えたこと

小林勝彦の思考を残しておくブログ

「目的意識〜分かった、実感しました〜」長野美術専門学校卒業式 式辞

 

今年の卒業式は長野美術専門学校の設置学校法人が「クリエイティブA」と改名して、初めての開催
クリエイティブ、クリエイティブと言い続けて来たが、クリエイティブワークの目的とは一体何なのなのか、果たしてそれは明らかになったのか?
祝辞、謝辞の後に述べた内容を載せます

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我々の歩む道は、目に見えるものをつくる ビジュアライズというものづくりの道です。まだ光が当たっていない重要なことに気づき、発見して行く道、それを人に見せられるものとして実体化するというクリエイティブワークの道です。そしてこの道のりでは クリエイティブワークは何のために行なうのかという目的を認識していかなければなりません。我々は 一つひとつの学習目的を見据えて学んできましたが、それら学習目的の先には、“なんのためのこの道なのか”という大命題があるのです。

しかしながら 物事を明快にするのは時間がかかります。およそ400年前 デカルトという学者は 明晰に考えるための規則を書いた未完の 『精神指導の規則 』という本の中で「1+1=2をまず明白にして、明晰に直感せよ」と言っていますが、ここには、当たり前のものとして疑ってもみないで本当に分かっていると言えますか?疑いえないほどの実感を得るまで問いかけを重ねなさい。そういう教えがあるのではないでしょうか。クリエイティブの目的を自分の中で明らかに認識するには、長い道のりが必要になりそうです。

我々の歩む道は実践の道です、簡単に言うと「作って見せる」ことを続けて行く道です。そして皆さんは本校において、好きなことを元手としてその歩みを専門的に始めました。つくるためのものの見方や見せるための作り方を実技の中から学んできました。課程の後半では集大成に取り組み、ついに一里塚を超えました。感性を対象に寄り添わせ一体化するまで、いわば自分の心が本当に許すまでになるには大変でしたね。そして皆さんは何のための取り組みなのか、その目的を学びました。本当の面白さと言うものはなかなかわかってこないものですが、皆さんは間違いなく相応の手ごたえを感じるところまで歩んできました。その証しが本日の卒業、修了であります。そしてまた、これからの仕事でもこの「何のためか」を認識していかなければなりません。

創造性の発揮は何のためにあるのか、「分かった 実感しました 分かってしまいました」と、本校での学びを経た皆さんにそのような時、真理を悟るような時が訪れることを夢見ております。
これから次のステップへ進むこの若い方達を見守り、支援、連携していただいたご家族、先生方、社会の方々本当にありがとうございました。
彼らがこれより創造性をさらに育み、来るべき社会を作っていくことを期待して式辞といたします。

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